生活スタイルがガラっと変わると、部屋のスペース、生活に必要な食材のストック、洋服の量も変わります。そうすると、いくら片付けや収納を工夫しても間に合わないときもあります。
そういうときには冷蔵庫、洗濯機、テレビなどの家電の買い替えが必要になるときがありますよね。ですが、家電の処分方法は家電リサイクル法によって決められていますので、使わなくなった冷蔵庫・洗濯機・テレビは、捨てるのに数千円もかかってしまうことが多いです。ですので最近では、リサイクル業者に売ったり、オークションやフリマに出品したりする人も多くなっています。
結論から言いますと、まだ十分使える家電なら、高く売るためには出張買取・宅配買取できるリサイクルショップで買取してもらうのがおすすめです。オークションやフリマの場合、そのとき買いたいと思う人が少ないと高く売れませんし、配達の手配だけでもお金がかかります。冷蔵庫や洗濯機は大きくて運ぶのに人手がかかりますので、県外のひとに配送する場合、数万円かかることも多いです。
そういう理由から、リサイクルショップがおすすめですが、ただし、場合によってはリサイクルショップで買い取ってもらえない場合もありますし、高く売るにもコツがあります。
そこで今回は、中古の冷蔵庫、洗濯機、テレビを高く売るためのコツや相場の調べ方、捨てるときの注意点などについて解説したいと思います。
■冷蔵庫・洗濯機・テレビは捨てると高い処分費用(リサイクル料)がかかる
まずは、冷蔵庫・洗濯機・テレビを普通に捨てるときにかかる料金についてみていきます。料金は、家電リサイクル法によって決められています。
リサイクル料金の一覧
冷蔵庫、洗濯機、衣類乾燥機、テレビ、エアコンのリサイクルにかかる費用の例を挙げます。
(>>経済産業省のページを参照しました)
171リットル以上の冷蔵庫:4644円
洗濯機:2484円
衣類乾燥機:2484円
ブラウン管(15型以下):1,836円
ブラウン管(16型以上):2,916円
液晶・プラズマ(15型以下):1,836円
液晶・プラズマ(16型以上):2,916円
エアコン:972円
以上の料金は、リサイクルにかかる費用だけです。自分で上記の家電を処分するときは、郵便局でこの料金の家電リサイクル券を買う必要があります(この記事の後半に、処分の仕方を書いています)。
また、電器屋さんなどを通じて処分する場合には、家電を購入して入れ替えてもらうのはリサイクル料のみになりますが、その時に頼まず後日にとなると、このリサイクル料にプラスして出張料や運搬料など(料金の名目はお店によって違いがあるかと思います)がかかります。依頼する業者にもよりますが、数千円かかることが多いです。
私が冷蔵庫を買い換えたときのことですが、以前使っていた冷蔵庫はまだぜんぜん壊れていなかったのでリサイクル料を払ってまで処分するのには抵抗がありました。そこで、近所の電気屋さんに処分を頼んでみたのですが、出張料とリサイクル料で、トータルで9000円ほどかかると言われてしまいました…。
近所の電気屋さんに頼む場合でも、冷蔵庫や洗濯機だと、運搬料金や出張料金などあわせてトータルでだいたい8000円前後の費用がかかってしまうのが相場といえます。
■冷蔵庫・洗濯機・テレビを売る3つの方法と相場の調べ方
冷蔵庫、洗濯機、テレビを高く売りたいという方のために、売り方の種類を述べます。
売る方法は、大きく分けて3つあります。
1.出張買取・宅配買取をしてくれるリサイクルショップに依頼する
2.引越し業者に売る
3.オークションやフリマに出品する
それぞれについて解説していきます。
リサイクルショップに依頼する
まだ十分に動いていて、それほど古くなっていない場合には、出張買取・宅配買取をしてくれるリサイクルショップに売るのが一番賢い選択です。
店頭での買取の場合、重たい冷蔵庫や洗濯機、テレビをお店に持っていくのは大変です。そこで、出張買取か宅配買取をしてくれるリサイクルショップを選ぶことが大切になります。
出張買取の場合、業者がとりに来てくれますので一番よい方法といえるでしょう。宅配買取だと、配送の手配は必要ですが、持って行く手間がないので比較的ラクに売ることができます。
また、無料査定をしてくれるリサイクルショップがよいです。まずはとりあえず、気軽に無料査定をしてもらうのがおすすめです。どれくらいで売れるか確かめておけば安心ですよね。
じゃあ相場の調べ方は?
家電の場合、モデルチェンジなどがあり、売るときの相場は業者に聞いてみないと正確なところがわかりません。ただ、購入してから5年以内のものであれば、高く売れることが期待できます。
冷蔵庫であれば、たいていドアの内側に型番や容量、製造年月日が記載されているシールが貼ってあります。洗濯機の場合、側面やフタの内側に型番や製造年月日が記載されたシールが貼ってあることが多いです。テレビの場合、裏面にシールが型番のシールが貼ってあると思います。
対応するエリアも広く、東京、大阪、和歌山、名古屋、神奈川、千葉、埼玉、福岡などなど、それ以外の地域でも、出張買取や宅配買取をしてくれますので、ご紹介しておきます。
家電を高く買い取ってもらうためのポイント
買い取ってもらえる値段に影響する項目をピックアップしてみます。
家電の寿命は10年から15年くらいとも言われていますので、5年以上経過した家電はそれほど高く売れなくなってきます。高く売ることを考えるなら、なるべく早い時期に売ってしまうのがおすすめです。
家電の場合、カラーなどの人気やモデルチェンジのタイミングによっては、相場が変わってくることもあります。
できれば購入から3年以内から5年以内のものがリサイクルショップで売るのに適しています。3年落ちくらいなら、よいものなら3万円から5万円くらいで売れることもあります。5年落ちくらいになると、1万円から3万円くらいに額面が落ちますので、売るなら早めがよいでしょう。ただし、家電のモデルによって相場がちがいますので、無料査定してみることをおすすめします。
冷蔵庫や洗濯機は単身(一人暮らし)向けの小さいものから、ファミリー向けの大きいサイズのものまでいろいろありますが、古すぎないものならたいてい需要があります。ワンドア、ツードア、スリードアなどタイプを問わずニーズがありますし、業務用のものでも売ることができます。
小型の一人暮らし向けのものは、春先の学生や新社会人のニーズが増えるので買取に適していると言われています。
夏などの家電が壊れやすい時期は、店舗も在庫不足になりやすく、買取価格も高めになるといわれています。ただ、それよりも年数のほうが買取価格に大きく影響します。
また、有名どころのメーカーなら、高く売れます。
TOSHIBA(東芝)SHARP(シャープ)、Panasonic(パナソニック)、MITSUBISHI(三菱電機)、HITACHI(日立)、Sony(ソニー)など、だれもが聞いたことがあるような日本の知名度の高いメーカーものなら安心して売ることができます。
Electrolux(エレクトロラックス)、Haier (ハイアール)、Abitelax (アビテラックス)など、家電業界である程度知られているメーカーのものも売ることができます。
家電を高く売るためには、なるべくキレイにしておくことがとても重要です。
冷蔵庫であれば、油汚れなどの染みがついてしまっていることもありますので、なるべく磨いて落としておきましょう。
庫内の調味料用の棚板、トレイ、卵入れ、製氷皿、冷凍室、野菜室、パッキン部分などまんべんなく拭き掃除しておきましょう。外側は扉だけでなく取っ手部分も汚れていないか確認しておきましょう。なるべくへこみなどの傷をつけないよう、よい状態を保ってください。
また、においがついている場合には、防臭剤などでにおいを取り除いておくとよいです。
洗濯機の場合、カビなどの汚れがついている場合がありますので、キレイに掃除して取り除いておきましょう。
テレビの場合には、ホコリを取り除き、画面の部分もタオルなどで磨いて見た目がキレイになるようにしておきましょう。
付属品類も、なるべくそろえておくようにしましょう。
冷蔵庫の場合、製氷トレーやプラスチック棚などの付属品がそろっているほうが望ましいです。また、 取扱説明書、保証書、ケース等がもし残っていれば、一応そろえておきましょう。
実際にどのくらいの相場になるかは、リサイクルショップの無料査定を利用して確認したほうが早いですし、安心です。
引越し業者に売る
もし引越しするときに、不要になった冷蔵庫を処分したいという場合には、引越し業者に依頼する方法もあります。
ただし、不要になった家電の処分だけをお願いすることはできません。引越しを依頼したついでに冷蔵、洗濯機、テレビなどの廃棄処分を依頼したいという場合におすすめの方法です。
また、もうひとつの注意点としては、廃棄処分だけしかやってくれない引越し業者が多く、買取まではしてくれない場合があります。
オークション・フリマに出品する
オークションやフリマなら、10年以上経過した家電でも買いたい!というひとを見つけることができます。私の場合、フリマアプリで冷蔵庫を売りました。
家電をオークションやフリマで売るときの注意点ですが、梱包・配送などの手配が面倒という欠点があります。
私が冷蔵庫を売ったときは、購入してから15年も経過していましたので、メルカリアッテというフリマアプリを使いました。
メルカリアッテは、会って売れるタイプのフリマアプリです。買いたい人が取りに来てくれましたので、配送などの手間がなかったです。
買ってくれるひとが冷蔵庫を取りに来てくれるのが一番ラクですよね。
メッセージのやりとりをしながら、お互いに同意事項を確認して、売買が成立しました。会うのがおっくうじゃないなら、メルカリアッテなどのアプリを使って売るのもおすすめです。
値段設定の仕方は?
オークションやフリマで売るときは、値段設定がむずかしいところですよね。
いくらが相場なのか、買取業者を利用する場合の相場とはまた違います。
そんなときには、オークファンというサイトに登録するのがおすすめです。ヤフオク、メルカリ、楽天などの落札価格を調べることができます。無料会員の場合でも、過去6ヶ月のデータを知ることができます。
>>オークファンの公式ページはこちら
このオークファンを使えば、オークションで落札した過去の値段を知ることができます。
冷蔵庫以外にも高く売れそうなものを見つけることができるかもしれませんので、オークションやフリマが好きな方は、オークファンに登録しておいて損はないと思います。
ただしオークションやフリマの場合、買ってもらってからクレームがくるなどのトラブルが起こる場合もありますので、その点は注意が必要です。
■冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコンの処分方法
今回ご紹介した方法でも売れそうにない場合には、費用をご自身で負担して処分する必要があります。
家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)という法律が2001年から実施されるようになり、大型の家電のいくつかはふつうの大型ゴミとして出すことはできなくなっています。冷蔵庫・冷凍庫、エアコン、テレビ、洗濯機・衣類乾燥機。これらの家電は、ゴミの日に出すのではなく、家電リサイクル法にそって正しい方法で処分しなければなりません。
冷蔵庫は容量によってリサイクル料金もかわりますが、ふつうに廃棄処分しようとすると、多くの場合は一万円ちかくの費用がかかります。
古い家電の引き取りにかかる費用は、法律で決まっているリサイクル料金はもちろんのこと、運搬などにかかる料金もあります。
4つの処分方法
冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコンの処分方法は、大きく分けて以下の4つの方法があります。
家電量販店・小売店に引き取りを依頼する
ヤマダ電機やケーズデンキなど、その家電を購入したお店が分かっている場合は、そこに引き取りをお願いすることができます。さきほどご紹介したリサイクル料金と運搬料をお店に支払うかたちとなります。
購入したお店が分からなくなってしまった場合は、もし新品の家電を買うのならそこのお店に引き取ってもらえる場合があります(下取り)。
ただし下取りの場合、現金をもらえるわけではないですし、運搬費用なども込みになりますので、高く売るという面ではおすすめしません。新品の冷蔵庫を買うときのついでに処分を簡単にすませたいときにおすすめの方法です。
リサイクル料金自体はどこのお店でも同じですが、運搬などの料金がかかる場合、その相場は違ってきます。3000円以上かかる場合も多いですので、注意が必要です。
指定引取場所やクリーンセンターに自分で持っていく
各自治体には、指定引取場所が決まっていますので、ここに自分で持ち込む方法があります。
この方法だと、リサイクル料金だけですみます。余計な費用はかかりませんが、運搬するのがとても大変です。
この方法で自治体に冷蔵庫の引き取りをお願いする場合、郵便局で家電リサイクル券を購入することでリサイクル料金を支払う必要があります。
冷蔵庫はサイズによって料金が変わりますし、テレビの場合も種類によって料金が変わりますので、郵便局に行くまえにちゃんと確認しておきましょう。(リサイクル料金はこの記事の冒頭に書いてあります)
指定引取場所やクリーンセンターの場所が分からないという方も多いかと思います。各自治体の指定引取場所やクリーンセンターは、お住まいの市のホームページに記載されていることが多いですので、「●●市 指定引取場所」「●●市 クリーンセンター」というふうに検索してみるとよいでしょう。
また、全国の指定引取場所はこちらの家電リサイクル券センターのサイトからも検索できます。>>全国の指定引取場所
自治体が決めた許可業者に依頼する
各自治体は、家電の処分をする許可業者をあらかじめ決めています。その許可業者に依頼すれば自分で指定引取場所に持っていく必要はありません。
家電を買ったお店が分からない場合や、新品の家電を買うわけでもない場合、こうした許可業者に依頼するのがラクです。
これももちろん、リサイクル料金と収集料金がかかります。
臨時収集を市に申し込む
臨時ごみとして収集を市にお願いすることもできます。この方法も、郵便局で家電リサイクル券を購入する必要があります。
さらに、手数料がかかります。冷蔵庫など大きなものの場合、数千円はかかるかと思いますが、市によって料金が違いますので問い合わせてみてください。
無許可の回収業者に注意
よく軽トラックが「家電を無料回収します」と回っていたり、「なんでも無料回収します」というチラシが家の郵便受けに入っていたりしますが、その多くは、自治体に無許可で回収をしています。
また、空き地に「無料回収」などと書いて回収をしているのも違法業者である可能性が高いです。
無許可の業者に家電を引き取ってもらってしまった場合、その業者が不法投棄すると環境破壊や事故にもつながってしまいます。
そうならないよう、まだ使える家電なら売るのが賢い選択です。使えなくなってしまった家電は、さきほど解説した正しい方法で引き取ってもらいましょう。
まとめ
引越しや結婚・出産などの新生活を始めるときなど、古くなった冷蔵庫や洗濯機、テレビを新しく買い替えたくなりますよね。
使わなくなった家電は、正しい方法で廃棄処分するか、誰かに使ってもらえるように売ってしまいましょう。
それほどボロボロじゃなければ、まずはリサイクルショップで売れそうかどうか無料査定をしてみて、売れそうなら売るのがお得です。
リサイクルショップで売れそうにない場合には、オークションやフリマアプリを使って売るのもアリです。使えるものは誰かに使ってもらうのがエコですし、お財布にもやさしいのでぜひオススメします。